私たちの活動、すなわち書なる書の編纂について

低級な説明:

 一冊の書を考えよ。無限項の書物である。書には全てが記されている。世界の全てのことがらと、ありえたかもしれない世界の全て、そしてありえなかった世界の全てが、この書の中に含まれている。しかし書は、終焉の獣によって損なわれた。書は引き裂かれ、炎に焚かれ、海の流れに投じられた。破壊者は凌辱の限りを尽したが、無限項の書の全てが失われることはなかった。ただ書は分断され、その項は乱れ離散し、整合は失われた。

 私の手元にもいくらかの項がある。しかしその項が書のどこに位置するものか、確かに知るすべはない。項に記された内容がこの世界のものなのか、ありえたかもしれない世界ののものなのか、あるいはありえなかった世界のものなのか、私には知りようがない。しかしともかく項はそこにあるので、私は項を好きなように並べることができるし、新たな内容を書き込んだり、別の項に差し替えたりすることもできる。そしてまた、書はひとつの世界である。

 私もまた、書の中に記されている。書が破壊されたため、私は私のことを知らぬ。ただ、書を編纂することで、私は私について知ることができるし、私について書き加えたり、内容を差し替えたりすることができる。世界の在り方についても、おおかたが同様である。私は私について知らず、世界についても何も知らぬが、私はこれらについてより多く知ることを望む。もしお前が書に興味を持つのなら、控えめに歓迎する。お前も書を編纂し、追記し、改竄するがよい。ごきげんよう、私がザリスだ。

もうすこし高級なせつめい:

 本編そっちのけで隠し設定資料集とか読みふけって暗い喜びにひたるのって楽しいよね。この記事を書いているザリス(笑)は物語総体の完成度とか度外視する勢いで設定そのものを転がしてこねくりまわす遊びに夢中だよ。一緒にこねくり回したい人は@xalicetanir@valericoかその他関係者あたりに接触してね。親企画の暫定ガイドラインも見といてね。(文責:魔王14歳)
↑死ね!(文責:ザリス)

編纂された項目