asuroma

頭と右手と考え事

「頭と右手か…」 ネットにある創作小説を読み終わり、僕は仰向けにベッドに転がる。時刻は早朝。外はまだまっくらで、カーテンの向こうには、未だ朝の気配はない。小説の内容を簡潔に述べると、なぜか頭と右手しか存在しない"わたし"が、彼女と一緒に時間を…

千物語

「百物語を目指しましょう。世界に異変が起きますように」 この部屋は私だけで完結した世界だ。白い、白い、部屋の中で、私はただ生きていた。お腹がすくことはなく、眠くなることもなく、怪我をすることもなく、歳を取ることもなく、何をするわけでもない。…