紀津

結末について

過去のあらゆる脈絡と無関係に、気づくと私はそこにいた。 今時珍しい七三分けで薄い眼鏡をかけたその人は、きっちりした背広を身につけて、いかにも仕事人間という感じだった。大型のプロジェクトを仕切るバリバリのビジネスマンというよりは、地道な訪問販…

抽象について

それでは「抽象」の話をしよう。 まず、「抽象」的であることを「曖昧」と同様のニュアンスで捉えないでいただきたい。言葉の本来の意味を考えれば、これは明白なことだ。 たとえば、あなたはとある問題を解決するために式を立て、xに関する不等式を解く。そ…

「河足」インデックス

ワールド「河足」のマスターをやります。至らぬところがあるかと思いますが今後方向を探りつつ修正していきます。 河足について(ルール) 河足(かたり)というのは関東のどこかに存在する「河足市」を含むある一地域の名前です。この地域のことを書く場合…

紀津河足

紀津 河足 無限の書を観察していたあなたは、やがてあることに気づく。書には目立って登場する地名が二つあり、ひとつは紀津市、ひとつは河足市という。一方は関西であり、一方は関東である。両者は明らかに異なる土地であるが、同時にどこか似通ったところ…

紀塔ヶ池原遺物

"紀塔ヶ池原"とは紀津に住をなす一家系の姓であり、この字にて"きとかちわら"と読む。紀塔ヶ池原姓が公称されるようになったのは明治初期。明治3年の平民苗字許可令において、当時の家長・紀塔ヶ池原復槍*1が届け出てからである。由来については判然とせず、…