ヴァレリアンヌ

不特定点

ザリス・ノート (断章) 私は、その時眠っていたと思う。中が空洞の腐った木の幹をへし折るような音、あるいは束ねた厚紙を引っ張って無理矢理ひっ千切るような音……しかも潤沢な湿気をたたえたような、いずれにしても生理的に不快な気配が私の意識を呼び戻し…

幕間とかいてまくあいと読む

誰も読めない書物らしき紙束を集めた図書館だの、宇宙のデバグ用コンソールと目される完全剛体だの、入る度に形の変わる地下迷宮だの、全く盛り上がらない残念名所にさんざん引っ張り回された挙げ句、私は魔王城の最上層らしき貧乏くさい小部屋に連れてこら…

あたしが惨めに這いずり回ってるのを眺めるのがそんなに楽しいか魔界チュートリアル2

魔界チュートリアル1 魔界の食べ物はけったいだ。流動食を練ってもう一度固めたような、なんだ、これは一体なんなのだ。「魔界には肉食の文化がありませんー。自然界がはなからエネルギー問題を克服してるので、放っといても消費される以上の栄養を供給して…

また皆でよってたかってあたしのこと馬鹿にしやがって魔界チュートリアル

「は?」 は?「はいはいおいでませおいでませ。魔界へようこそようこそこそこそ」「は?」「エコーしてみました」「いや知らんけど。は?」 は? はあ?「はああ?」「事情が呑み込めないのは分かりますけどちょっとくどいですね」「いや、だって。はあああ…

hyperloreスターターパック「魔王城地下ダンジョン」

概要 魔王城の地下には4880階層からなる超絶弩級ダンジョンが存在します。皆で頑張ってダンジョンを攻略しましょう。 魔王ヴァレリアンヌ こいつ hyperloreの言い出しっぺです 役立たずです ときどき地下ダンジョンに挑みますが、7階くらいでゾンビに負けて…

プレストーリー:ガッデム構造体

ガッデム構造体。そのあまりのガッデムぶりに、それを目にした者はことごとく「ガッデ〜ム」と声を漏らすという。「はいはい書記官殿はおかしなモノローグを入れんでください」 年齢詐称の魔王がマジックペンで白板をキュッキュする。そこは太書きの赤文字で…